東京都青梅市の印鑑・はんこ専門店

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2022.05.17

イベント情報

5/14 篆刻体験教室の様子

2022年5月14日(土)の篆刻体験教室の様子をお知らせします。
午前5名、午後4名の参加でした。前回同様ほぼ満席状態でした。そのうち初めて参加された方が1名でした。続けて参加してくださる生徒さんがいらっしゃる一方で、毎回、新規参加者が参加しくださるので、にぎやかです。

5/14 午前クラスの様子
5/14 午後クラスの様子

今日の作品は、ストラップ付自然石が1個、漢字1文字の白文が2個、漢字2文字の白文が1個、漢字4文字の白文が1個、漢字3文字の朱文が1個、漢字2文字の朱文が1個でした。(参考→「Q16:白文・朱文とは?」)大きさは、15×25ミリ自然石、9ミリ角、15ミリ角、18ミリ角、20ミリ角と様々です。

何度か教室に参加されている生徒さんは、本当に上手になってゆくのが分かります。彫り方のコツがわかってくると、力任せに彫るのではなく、上手に力をコントロールしながら筆で字を書いてゆくような感覚で彫ることができるようになります。また白文から朱文になり、一文字から四文字に増やしたり、様々に挑戦しながら、ドンドン良い作品が彫れるようになります。初めて篆刻教室に参加される方は、1回で終わらずにぜひ何回か参加することをお勧めします。

さて今日は、3文字で「五月蠅」と彫られた方がいらっしゃいました。これ、何と読むか分かりますか? ごがつはえ? 正解は「うるさい」です。旧暦の5月ころにハエが活発に飛ぶようになってうるさいという言葉になったのでしょう。通常「うるさい」という言葉は、音が大きいこと、煩わしく感じることなど不快な意味で使われます。テレビの音がうるさい、いちいちうるさいなどです。

一方、「味にうるさい」のように、あることに優れている意味にも使われます。

「うるさい」ということばは、もともと蝿とは関係ありませんでしたが、後から漢字を当てはめた当て字です(1895年「十三夜」で樋口一葉が最初に使ったそうです。さすが5千円の顔)。「蠅」の字は旧字体で、「蝿」は俗字です。どちらも常用漢字ではありません。「蠅」の書き順はちょと面倒ですよ。興味のある方はご自分で調べてみてください。

ところで、これを「さばえ」と読むと俳句の夏の季語になります。陰暦5月ごろの群がり騒ぐ蠅を指します。もともと「さばえ」は「騒ぐ、活気ある」の意味で使われていたようです。
その歴史は古く、古事記や日本書紀に出てきます。
 ”‥悪しき神の音(こえ)は狭蠅那須(さばえなす)皆満ち‥” 古事記
 ”‥昼は如五月蠅(さばえなす)沸き騰る‥” 日本書紀

万葉集では「さばえなす」は騒ぐにかかる枕詞です。
 ”‥五月蝿なす 騒ぐ舎人は 白たへに‥” 万葉集 巻三の478(大友家持)
 ”‥五月蝿なす 騒ぐ子どもを うつてては” 万葉集 巻五の897(山上憶良)

古代の「さばえなす」に関して詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
雑霊論『さばえなす』神々の声(清水章雄)

今回は、篆刻教室よりも「五月蠅い」の話になってしまいました。

篆刻体験教室に参加してみたい方は、 ホームページの「お問い合わせ」、または電話(0428-22-4461)でお申込み・お問い合わせください。
1回でも、何回でも参加できます。開催スケジュールはこちらでご確認ください。