東京都青梅市の印鑑・はんこ専門店
2023.03.10
イベント情報2023年3月4日(土)の篆刻体験教室の様子をお知らせします。より多くのお客様に参加していただけるように、3月から毎月第1土曜日、第2土曜日、第4水曜日の3回開催になりましたが、現時点(3/9)で3月分は残りあと1席(3/22午前)という状況です。3月に参加希望の方はすぐにお申込みください。4月はまだ余裕があります。
というわけで、3/4は午前も午後も満席5名で参加人数は合計10名でした。新規参加者は1名でした。親子(母・娘)で参加された方もいらっしゃいました。
今回の作品は、15mm朱文「漢字2文字」が2個、15mm朱文「かな4文字」が1個、10mm朱文「漢字1文字」が1個、15㎜白文「漢字1文字」が2個でした。今回完成できず次回へ継続が3個ありました。その中には24mm「落款印」や24x50mm「住所印」が含まれています。
「住所印」はある程度篆刻を経験されたなら挑戦してみると面白いと思います。今後やりたい人が増えるかもしれません。
このほか、以前から彫っていた実印を完成させた生徒さんがいらっしゃいます。
「ねうねう」と彫られた方がいたので意味を尋ねると、猫の鳴き声を昔は「ねうねう」と表現していたのだそうです。今は「にゃー」ですね。
『源氏物語』第35帖「若菜下」 第一章 第二段 柏木、女三の宮の猫を預る、抜粋。
明け立てば、猫のかしづきをして、撫で養ひたまふ。
人気遠かりし心も、いとよく馴れて、ともすれば、衣の裾にまつはれ、寄り臥し睦るるを、まめやかにうつくしと思ふ。
いといたく眺めて、端近く寄り臥したまへるに、来て、「ねう、ねう」と、いとらうたげに鳴けば、かき撫でて、「うたても、すすむかな」と、ほほ笑まる。
夜が明けると猫を愛撫(あいぶ)するのに時を費やす衛門督(えもんのかみ)であった。
人馴(な)つきの悪い猫も衛門督にはよく馴れて、どうかすると着物の裾(すそ)へまつわりに来たり、身体(からだ)をこの人に寄せて眠りに来たりするようになって、衛門督はこの猫を心からかわいがるようになった。
物思いをしながら顔をながめ入っている横で、にょうにょうとかわいい声で鳴くのを撫(な)でながら、愛におごる小さき者よと衛門督はほほえまれた。
現代語訳(「源氏物語」与謝野晶子訳、青空文庫 より)
他の人が訳すると少し違うようですが、関心のある方は調べてみるとよいでしょう。谷崎潤一郎の現代語訳もお勧めです。
以前「裕」の字を彫る方が多い時期がありましたが、この頃のブームは「久」です。ここ数回のクラスで「久」の白文や朱文を彫られる方が複数名いらっしゃいます。久雄さん、久恒さん、久子さん、久美子さんなど案外「久」は使われていますね。
「久」の小篆体(しょうてんたい)は次の字形になります(「篆刻字林」より)
印篆体では次のような字形が代表的です。(「篆刻字林」より)
字体はもっとありますが、掲載しきれないのでこのくらいにしておきます。
当店の篆刻体験教室では、生徒さんにはあらかじめ字を決めていただいて、字形は間宮先生にお任せすることが多いのですが、もしご希望の字形があればそれを先生に伝えて書いていただくことも可能です。
篆刻体験教室に参加してみたい方は、 ホームページの「お問い合わせ」、または電話(0428-22-4461)でお申込み・お問い合わせください。初心者大歓迎です。
1回でも、何回でも参加できます。開催スケジュールはこちらでご確認ください。