東京都青梅市の印鑑・はんこ専門店
2023.12.13
ハンコの知識皆さん、マンモスってご存じですか。約400万年前から1万年前頃(諸説あり)の太古の時代に生息していた象の仲間です。ただし、現在の象の直接の先祖ではありません。学術的にはウィキペディアをご覧ください。
私は子供のころに学習雑誌に連載されていた「はじめ人間ゴン」(作:園山俊二)という漫画で「マンモー」というマンモスが登場していたのを思い出します。少年ゴンはマンモスの肉にかみついていました。
さて、その「マンモス」の牙から作ったハンコを御存じでしょうか。もちろん漫画の話ではなく、シベリアの永久凍土から出土した本物のマンモスの牙です。象牙はワシントン条約や種の保存法によって輸入が禁止されているために、年々在庫が減少しています。一方、マンモス牙は条約の規制対象ではないため今でも少量ですが輸入されています。
マンモス牙の不正取引や偽物をマンモスと偽る密輸業者が出てきます。しかし、当店で扱っているマンモスは正規に輸入されたものです。
マンモス牙は、色・形・手触りも重さも象牙と同じで外見から区別することが難しいのですが、唯一外見で判断できる特徴は、断面のひし形模様の角度の違いです。内側から外側に向けて波のような模様が交差してひし形模様を作っています。この角度(シュレーゲル角)が90度以下であればマンモス牙である可能性が高いと言えます(参考:2006年3月、環境省発行「象牙とマンモス牙・識別マニュアル」より)。製品に加工してしまうと断面を見ることが難しい場合が多いですが、印鑑なら印面と反対の頭の部分で見られます。
ただし、個体や牙の部位によっては、シュレーゲル角が象とマンモスの中間の角度(90度から115度)を示すものもあるので、これは絶対的な判定方法ではありません。特に中心に近い部位では象牙とマンモス牙はどちらも100度前後を示す場合があり区別できません。この場合は、「放射性炭素年代測定法」や「DNA分析」などの検査による必要があります。
この角度の違いは、印鑑としての品質には全く影響がありません。実際に当店で彫った感触でも象牙とマンモス牙は違いが感じられません。
象牙とマンモス牙はどちらも印鑑の材料としては最高級品であり、違いはないと言えます。
昔のマンモス牙は品質の悪いものもありました。しかし、地球温暖化の影響でシベリア永久凍土が解け、氷結していたマンモスが地表に現れて高品質の牙が発掘されているそうです。地球温暖化の影響と聞くと手放しでは喜べませんね。なお、マンモス滅亡の原因は諸説ありますが、その一つが地球温暖化による食糧不足だそうです。地球温暖化により滅亡したマンモスが、また地球温暖化により地上に現れるというのも何か不思議な感じがします。
マンモス牙もいつでも輸入できるとは限らないので、象牙と同様に数量が少なく大変貴重です。
当店でも在庫はわずかでご注文を受けるたびに仕入れている状況です。現時点では、マンモス牙は象牙と同じ価格でご提供させて頂いておりますが、今後、状況によってはマンモスの方が高くなる可能性があります。
象牙の印鑑は海外に持ち出すことができませんが、マンモス牙の印鑑はそれが可能です。
そのためマンモス牙の印鑑は希少価値があり高品質で、かつ象牙よりも扱いやすいと言えます。
先日もマンモス牙の実印を作られたお客様がいらっしゃいました。とってもきれいなマンモス牙でした。お客様はマンモス牙ということにとても興味を持って頂き、喜んでお持ち帰りいただきました。
また多摩ケーブルネットワークの番組に当店が取り上げられた時も、マンモス牙を紹介させていただきました。
一生ものの良い実印を作りたい人、皆が持っていない希少価値を重視する人、この機会にマンモス牙で実印を作ってみませんか。きっと話題になります。
マンモス牙のはんこに関するお問い合わせ・ご注文は、 ホームページの「お問い合わせ」、または電話(0428-22-4461)で。