東京都青梅市の印鑑・はんこ専門店
2025.01.07
その他[ 注意 ] このページでは、榊と神はパソコンのフォントを使用していますが、フォントにない「ネ」ヘンの「さかき」は漢字の画像を文章中に挿入しています。残念ながら使用しているシステムの不具合のため、画像が行から飛び出して表示されるようです。不具合が解決するまでは読みずらいですが、ご了承ください。示へんの「かみ」についてはWindowsパソコンのフォントで表示していますが、PC環境によっては正しく表示されない可能性があります。(2025年1月14日補足)
私の好きなテレビ番組の一つに「科捜研の女」があります。主人公の法医研究員は沢口靖子さん演じる「マリコ」です。
さて、この榊(さかき)という漢字をご存じでしょうか。
榊は西日本に分布する常緑広葉樹です。朝鮮半島や中国にも分布しますが、「榊」は「神」と「木」を組み合わせて作られた国字です。国字として日本で作られたという事は、中国には該当する文化がなく、しかし日本ではそれを表現する必要があるとても大切な漢字だという事です。
「さかき」の名前の由来には、葉が一年中青く栄えていることから「栄える木」、これが転じてサカキとなったという説や、神の世界と人間界の境に植える木を意味する「境木」からサカキとなったという説などがあります。
神道では、葉の先端が尖った植物に神様が宿りやすいという考えがあり、葉先の鋭いさかきが依り代(よりしろ)になったとされています。上図のように家庭の神棚に捧げられたり、祝い事の際に神前に捧げる玉ぐしにも榊が使われます。
「さかき」は、もとは特定の木の名ではありませんでしたが、のちに今のさかき、つばき科の常緑小高木を指すようになりました。そして「さかき」を表現するために「榊」の国字が作られました。
初めに書いたように「神」と「木」を合わせて作られた国字が「榊」です。国字には日本人の文化・生活習慣が反映されている、いわば日本の魂の表現です。
この「榊」という字は、大変数奇な歴史をたどった漢字なのです。
私たちが小さい頃から使ってきたのは「ネ」へんの「榊」でした。
それがいつの間にか「示」へんの「榊」に代わっていました。
そもそも旧字体では、しめすへんはその名の通り「示」でした(「神」「榊」)。その後、学校教育では「ネ」(「神」「」)に統一されていました。ところがいつの間にか「さかき」だけ「示」ヘンに変わっていました。単漢字の「神」は今も「ネ」ヘンのままなのですよ!
おかしいですね。矛盾してますよね。どうして変わってしまったのでしょうか?
パソコンでネの「」を表示しようとすると[環境依存]と表示されます(使用しているフォントによっては表示されないという意味)。調べてみると平成19年(2007年)からパソコン(正確にはWindows)では使えなくなっていました。
その経緯は非常に複雑で、長くなるので後編に書くことにします。
因みに、テレビ朝日のホームページでは「ネ」ヘンの「マリコ」となっています。少しホッとしました。人の名前は変えられないですよね。
注意:人名用漢字は常用漢字以外で子の名前に使用することの出来る漢字です。苗字には人名用漢字のような制限はなく、全ての漢字が使用できます。ですから「マリコ」と書くことができます。しかし、パソコン上では表示することができません。
後編につづく。
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