東京都青梅市の印鑑・はんこ専門店

〒198-0041 東京都青梅市勝沼3丁目111
TEL:0428-22-4461
営業時間:月~金 9:00~19:00/土 9:00~12:00
定休日:日曜・祝日

2020.09.24

ハンコの知識

相続したはんこ、どうしてます?

 ご来店いただくお客様から「父のはんこを相続したのだけれど、彫り直しできますか?」というお問い合わせを時々受けます。

 はんこの彫り直しはできます!
 これは、結婚などにより名字が変わった場合や、自分が使っていたはんこが欠けてしまって使えなくなったので処分したいという場合でも同様です。

 彫り直しは、首を切るようで縁起が悪いと考える方もいらっしゃるようですが、それは誤解です。切るのではなく、実際には印面をやすりで削ります。

 先代の思いを受け継ぐ心は大切ですし、貴重な印材を使い続けることは資源保護にも役立ちます。そうは言うものの、先代の思いを受けるのはちょっと、と気にされる方もいらっしゃいます。

 まず前提として、先代個人のはんこ(印影)をそのまま使うのは絶対にやめましょう。
 法人格のはんこ(役職印、角印など)は引き続き使用可能です。しかし、個人の実印や銀行印は、本人の同意を意味するものですから、別の人が使用しては、はんこ本来の意味がなくなってしまいます。当然ですが、同じはんこを別人が実印として印鑑登録することはシステム上できません。
 さらに、他人のはんこを使っていると損害賠償など思わぬ責任を取らされる心配があります。はんこの処分を誤り、悪用されたり、犯罪に巻き込まれることがない様に注意しましょう。

そこで、次の3つの方法のいずれかを選択していただくのが良いでしょう。
1.祈祷してお納めする
2.彫り直して新しい命を与える
3.大切にご自宅で保管する

1.祈祷してお納めする

 先代の思いを受けるのはちょっとと思われる方や、自分は別にはんこを作るので先代のはんこは不要であるという方は、この方法をお勧めします。料金はかかりません。ご自分で捨てるよりもプロであるはんこ屋に処分を任せるほうが安心です。
 毎年秋(10月1日前後の日曜日)に京都下賀茂神社にて、印章祈願祭が行われます。そこでは全国の印章組合加盟店がお客様から預かったはんこが集められて、神官による祈祷が行われて埋葬されています。
  印章祈願祭についてはこちら
 当店でも1年を通していつでも受け付けています。 ご希望の方は、いつでも当店にご持参ください。ご不用印のご祈祷・奉納の料金は無料です。郵送または宅配便も受け付けますが、送料はお客様ご負担となりますのでご了承ください。その際、メールまたは電話で事前にご連絡をいただけるとありがたいです。犯罪防止のためにもご協力をお願いいたします。
 ただし、神社にお納めできるものははんこ本体のみです。ゴム印や印章ケースは対象外ですので、市町村のルールに従ってご自分で処分してください。

2.彫り直して新しい命を与える

 初めに書いたように、はんこは彫り直すことができます。一般的には彫り直したほうが、同じサイズ・印材で新しく作るよりも費用を安くできます。
 ただし、彫り直しは、黒水牛、牛角(オランダ水牛)、象牙のはんこに限ります。当店では木製、石製(貴石)、金属製、プラスチック製などのはんこの彫り直しは受け付けていません。
 彫り直し作業は、印面を平らになるまで削る→新しい字入れを行う→文字を彫刻(荒彫り)する→仕上げ彫りをする、という工程を踏みます。初めの印面を削る工程では、印面全体を文字が消えるまで削ります。目の荒いやすりから始めて目の細かいやすりまで数回に分けて完全に平らに仕上げます。削る厚さは通常1mm程度ですが、もし現在の印面が1か所でも深く彫られている場合には、それがなくなるまで印面全体をより削る必要があります。
 丈夫といわれる象牙などでも長年使用していた印材は、印面を削り再加工する工程で発生する熱のために、ひび割れてしまうことがあります。保管状態が悪い場合や古いものほどそのリスクが高く、どうしても避けることができません。お客様からお預かりした時点ではわかりにくく、加工の途中でひび割れが発生して使用できなくなる可能性があります(今まで当店ではありませんでしたが、他店ではあるそうです)。この点をご了解いただいたうえで、彫り直しをご依頼ください。
 貴重な資源を大切にするという視点からも、彫り直しは意味のあることだと考えています。

3.大切にご自宅で保管する

 先代のはんこを使うことはないけれども、手離すのは忍びないという方もいらっしゃるでしょう。できれば彫り直しをして使い続けることをお勧めしたいところですが、そのままにしたいという場合は、ご自宅の金庫などに大切に保管してください。
 この場合、犯罪や悪用のリスクを回避するために、もし可能でしたら、印面の一部をご自分で削って使えなくすることも有効です。

最後に

 これら1.2.3.すべてに共通する注意点としては、使わなくなったはんこが盗難などで悪用されないために、銀行届出印の変更など必要な手続きを行っておく必要があります。実印については、死亡届が提出されれば印鑑登録の廃止手続きが自動的に行われます。死亡以外の場合は、本人(または代理人)の廃止手続きが必要です。具体的な手続きについては、役所または各銀行にお問い合わせください。

 はんこを正しく管理して、大切な思い出と財産を守りましょう。