東京都青梅市の印鑑・はんこ専門店

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2023.12.08

その他

通販の印鑑はどうして安いの?

今は何でもインターネットの通販で安く購入でき、便利になりました。私自身も通販は利用しています。しかし印鑑、特に実印は通販で購入することはお勧めしません。その理由を、これからお話しします。

実印とは、市区町村役場で印鑑登録を行い、契約書や相続などの重要な書類に押す印鑑のことです。
(厳密には「印鑑」とは印影のことを指しますが、一般的な慣習にあわせて、ここでは「印章」を「印鑑」と呼んでいます)

通販の印鑑の裏側

通販サイトを見ると、「年間何十万本出荷実績!」や激安価格を売り物にしています。「手作りの印影」とか「個別にデザイン」などといっても、それは作業者がパソコンでフォントを並べて、そのまま自動彫刻機で彫って作っています。これが「手作り」「個別にデザイン」の実体です。これは作業員から直接聞いたので間違いありません。作業員が細かな修正をしようとすると、時間をかけずに早く終わらせることを上司から求められるので、なにも手を加えることができないそうです。

現在はパソコンを使って機械で彫っても、とてもきれいに彫ることができます。このため一般のお客様はどのようにして作られたのか分からないまま、通販で安くて良いものを手に入れることができたと思ってしまうのです。機械彫りはきれいですが、手彫りには味があります。この違いは分かる人には分かります。

一般的な通販では当日にお受けしたご注文を当日に出荷して、最短翌日お届けというサービスがあります。これは既にある品物を販売しているのなら可能です。ところが印鑑の通販でも、当日の午後に受け付けて即日出荷というところがあります。本当に手彫りの印鑑ならば時間的に無理です。出荷まで1時間余りしかないとしたら、手彫りで丁寧な彫刻をすることは難しいので、上記のようにパソコンでさっさと終わらせてハイ出荷となるわけです。

これで通販の印鑑が安くて速いわけがおわかりでしょう。実印は、私たちの生命と財産を守る大切なもの。それを量産している業者に委ねることが出来るでしょうか。私がユーザーだったら、怖くて通販では実印を買いません。

当店では

当店のように自店舗内で彫っている印鑑店が通販よりも高い理由はその逆です。時間よりも品質を重要視しているからです。その分、手間と時間がかかりますが、当店では出来るだけお客様のご希望を伺って納期のご相談に応じています。印材の在庫があれば、翌日には店頭でお渡しできます(一部の外注商品は除きます)。これが自店舗内で彫っている強みです。ただし、当日お渡しをご希望の場合は機械彫りとなります。この場合は最短30分でお渡しできます。これは通販と同じスピードですが、文字のデザインは必ず時間をかけて手作業で加工修正していますので同じものはありません
なお、当店の店員は国家試験に合格した「二級印章彫刻技能士」です。

印鑑の作業工程

ここで、印鑑の作り方を少しだけご紹介しましょう。
印鑑を作る工程には「1.字入れ」、「2.荒彫り」、「3.仕上げ」の三段階があります。各工程を機械が行うのか、人が行うのかで「完全手彫り」「手仕上げ」「機械彫り」に分けられます。これは公益社団法人全日本印章業協会の自主基準です。
通販業者はこの自主基準を無視して、PCのフォントを手で並べただけでも手作りといっています。

1.字入れ2.荒彫り  3.仕上げ  
完全手彫り手書き手彫り手作業
手仕上げ手書き、PC書体を修正機械彫刻手作業
機械彫りPC書体機械彫刻なし
印鑑の製造工程

「1.字入れ」とは、印面に彫る文字を鏡文字(左右反対)に書き込む作業です。手書きでは印面に筆を使って書き込みます。PCを使用する場合は、PC画面上で決められた枠内に文字を書き込みます。

字入れ作業

「2.荒彫り」とは、文字を残して、周りの空白部分を一定の深さで彫る作業です。手彫りでは、印刀という専用の彫刻刀で手作業で彫ります。機械彫刻の場合はPC画面上に書かれた文字の通りに機械が自動で彫ります。

荒彫り作業

「3.仕上げ」とは、荒彫り後の字形を修正したり、外枠の形を整えたりする作業です。手彫りでは、仕上げ刀という彫刻刀で手作業で行います。機械彫りでは、機械がきれいに彫るので仕上げは通常行いません。まれに機械のドリルの加減で彫り残しがある場合には手作業で修正することがあります。

仕上げ作業

完全手彫り」は文字通り、字入れ、荒彫り、仕上げの全ての工程を手作業で行います。とても時間がかかりますが、彫刻士の技術と経験が反映されて、その印鑑は唯一無二となり価値が高くなります。全国の印章店では、ごく一部の彫刻技能士の店で完全手彫りが行われています。当店の間宮寿石先生の印鑑は完全手彫りです。(梅の小枝印武蔵御嶽神社ご祈祷印

手仕上げ」は、字入れと仕上げを手作業で行い、荒彫りを彫刻機械で行います。荒彫り工程を機械彫りとすることによって、作成時間を短縮します。手仕上げでも一本一本を手作業で仕上げているので、完全手彫りに近いオリジナリティのある唯一無二の印鑑を作ることができます。手仕上げは時間短縮と同時に品質を保つことが可能なので、今では全国のほとんどの印章店で採用されています。

機械彫り」は、字入れにPC書体を使い、荒彫りを彫刻機械で行い、仕上げはほぼ行わないというものです。ほとんどPC作業のみで短時間で完了します。この方法では同型印ができる可能性が高いため、実印や銀行印としては好ましくありません。「年間何十万本出荷実績!」というようなお店や激安店はこの方式がほとんどです。当店でも、いわゆる三文判という既製品は機械彫りです。

これでも、あなたは大切な実印を通販で作りますか。

実印、銀行印などはんこに関するお問い合わせ・ご注文は、 ホームページの「お問い合わせ」、または電話(0428-22-4461)で。